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個サルで「次、ゴレイロお願い」と言われて、固まったことはありませんか。この記事では、個サルで急にゴレイロを任されたときに、最低限これだけ知っておけば大丈夫、という内容にしぼって解説します。上達法ではなく、その場で困らないための知識です。内容は、フットサル歴15年のフィールドプレーヤーとして、また実際に個サルでゴレイロに入ってきた経験と、JFA『フットサル競技規則 2025-26』にもとづいています。読み終えるころには、順番が回ってきても落ち着いて立てるようになります。そして周りから「この人、ちょっと知ってるな」と思われる立ち方が分かります。
📋 目次(全7セクション・7分で読めます) ▼
まず知っておきたい、個サルのゴレイロの実際
「ゴレイロなんてやったことない」という人でも大丈夫です。個サルのゴレイロは、思っているよりずっと気楽な立ち位置です。
そもそも、全員が順番でやります
POINT 01
じゃんけんで順番、1点ごとに交代
参加してきた個サルでは、チームが決まったらまずじゃんけんでゴレイロの順番を決めて、1点入るか1点取られるごとに交代する形が多かったです。
つまり、誰か1人が背負い続けるものではありません。全員が順番に立ちます。しかもフィールドでプレーしていて、そのまま交代です。
失点は、正直あまり気にされていません
kanata. の実体験
個サルは即席のチームなので、守備の連携には限界があります。どうしようもない失点は多々あります。実際、失点しても普通に次が始まるだけで、誰もそこまで気にしていません。
そして参加者のほとんどがゴレイロ初心者です。みんな同じように失点します。
だから狙うのは、失点ゼロではありません
POINT 02
「ゴレイロ、ちょっと知ってるな」で十分
止める数を増やすのは、正直むずかしいです。でも立ち位置と構え方は、知っているかどうかがそのまま見た目に出ます。
そこだけ押さえておけば、周りから「この人、ちょっと知ってるな」と思われます。この記事で目指すのはそこです。
なお、フットサルのゴレイロは素手が基本です。専用のグローブを買う必要はありません。
立ち位置:ここに立つだけで、止まる確率が変わります
構え方の前に、立つ場所です。ここは覚えるだけでできるので、いちばん手っ取り早く効きます。
基本は「ボールとゴールの中央を結んだ線の上」
POINT 01
線の上に立ち、ゴールラインより少し前へ
ボールと、ゴールの中央。この2点を結んだ線の上に立ちます。そして、ゴールラインより少し前に出ておきます。
ボールが左右に動いたら、その線に合わせて自分も動きます。立ち止まっていると、線から外れていきます。
kanata. の実体験
私はこれを意識するようにしています。線から外れていると、相手からはゴールの片側が大きく空いて見えます。逆に線の上に立っていれば、相手から見えるゴールの幅は狭くなります。
前に出るかどうかは「コースを減らせるか」で決めます
POINT 02
出れば減らせるなら、出る
前に出る基準はひとつです。出ることでシュートコースを限定できるなら、出る。 距離が近いほど、相手から見えるゴールは狭くなります。
逆に、出ても何も減らせない場面で出ると、抜かれたあとに戻れません。
POINT 03
味方が対応できているなら、出ない
味方が相手を見られているなら、前には出ません。ここで飛び出すと、味方が消していたコースまで空いてしまいます。
※フィールド側から見た「助かるゴレイロ」は、次のセクションで解説します。
構え方:これで「ゴレイロ、ちょっと知ってるな」に見える
個サルのゴレイロで、止められる数を増やすのは正直むずかしいです。でも構え方は、知っているかどうかがそのまま出ます。ここだけ押さえれば、周りの見方が変わります。
基本は「両手を軽く広げて、少し腰を落とす」
POINT 01
シュートが来そうなタイミングで構える
ずっと構え続ける必要はありません。相手がシュートを打てる位置に入った瞬間に、両手を軽く広げて、少し腰を落とします。
kanata. の実体験
これだけで、棒立ちのゴレイロとはまったく違って見えます。逆にフィールドから見ていると、シュートの直前まで突っ立っているゴレイロは、それだけで「打てば入りそうだ」と思われてしまいます。
1対1は「距離を詰めて、股下を消す」
相手と1対1になったときは、構えが変わります。
POINT 02
距離を詰めて、コースを減らす
まず距離を詰めます。距離が近いほど、相手から見えるゴールの幅は狭くなります。そのうえで手を横に広げて、通せるコースをさらに減らします。
POINT 03
片膝を内側に曲げて、股下を塞ぐ
初心者のゴレイロが抜かれやすいのは、股下・脇の下・膝の横です。なかでも股下は、立ったままだと開いたままになります。片膝を内側に曲げて腰を落とすと、ここが塞がります。
どちらの膝でも構いません。迷ったら利き足の方が曲げやすいと思います。
ただし、膝は床まで完全につけません。 横に振られたときに、次の動きが遅れるからです。片膝を内側に入れながら、動ける状態は残しておきます。
構えを2つ持っているだけで十分です
POINT 04
状況で構えを変える
通常は「両手を軽く広げて少し腰を落とす」、1対1は「距離を詰めて股下を消す」。この2つを使い分けているゴレイロは、それだけで慣れている人に見えます。
フィールドから見て「助かるゴレイロ」
ゴレイロの評価は、セーブの数だけでは決まりません。味方のフィールドプレーヤーから見て「このゴレイロは助かる」と感じるポイントがあります。ここはフィールド側の視点なので、実際に感じてきたことをそのまま書きます。
助かるのは「守備範囲が広い」ゴレイロ
POINT 01
ゴールの前で待つだけでなく、前に出て守る
守備範囲の広いゴレイロは、それだけで味方が救われます。
kanata. の実体験
最終ラインで1対1になり、抜かれた場面。もう終わったと思った瞬間に、ゴレイロが飛び出してシュートをブロックしてくれました。ディフェンスとしては、この1本で本当に助かります。抜かれた後ろにまだ壁がある、という安心感は、次のプレーの勇気にもつながります。
困るのは「ゴールラインにへばりつく」立ち方
POINT 02
ゴールから出ない・コースを見ていない
逆に困るのは、ゴールラインに張りついたまま動かないゴレイロです。前に出ないぶん守備範囲が狭くなり、抜かれた場面がそのまま失点になります。
もう1つ困るのが、コースの分担がずれている立ち方です。フィールドの守備側が遠いコース(ファー)を消しているなら、ゴレイロは近いコース(ニア)に立つのが分担です。ここが空くと、そのままニアを決められます。守備側は「ファーは自分が消したから、ニアは頼む」という前提で立っているからです。
助かるゴレイロ
- 前に出て守備範囲を広く取る
- 味方とコースを分担する
困るゴレイロ
- ゴールラインから出ない
- 分担がずれてコースが空く
声をかけてくれるゴレイロは、それだけで助かる
POINT 03
ゴレイロは一番よく見えている
ゴレイロはコート全体を正面から見ています。フィールドの選手に見えていないものが見えています。声はそのまま武器になります。
kanata. の実体験
自陣で相手のプレスを受け、相手を背負ってしまったとき。チームでは、ゴレイロから「キーパーないよ」と声が飛んできます。「いま自分に返してもダメだ」という合図です。
というのも、ゴレイロが一度ボールを持ってプレーしたあと、相手が誰も触っていない状態では、味方がわざと返したボールをゴレイロは自陣で触れません。足で受けても反則です。 フィールドの選手は、プレー中にこの状態を追いきれません。だから、見えているゴレイロが教えてくれると本当に助かります。
※このルールは、次のセクションの RULE 03 で解説します。
ここから一歩先の話
相手のピヴォ(前線でボールを収める役割の選手)が左右のサイドに流れたとき、ゴレイロから「右に流れたよ」と教えてもらえると助かります。競技志向のチームで効いてくる声かけなので、個サルでは「そういう声もある」と知っておく程度で十分です。
これだけは知っておきたい、ゴレイロのルール4つ
急にゴレイロを任されると、フィールドとは勝手が違って戸惑いますよね。まず次の4つだけ押さえれば大丈夫です。
RULE 01
ゴールクリアランスは「投げる」もの
相手が最後に触れたボールが、ゴールに入らずエンドライン(ゴールがある側のライン)を越えたとき、ゴレイロから再開します。これがゴールクリアランスで、サッカーのゴールキックにあたる場面です。
フットサルでは、手で投げて再開します。サッカーのゴールキックのように蹴ることはできません。ここがサッカー経験者ほど間違えるところです。投げたボールが直接ゴールに入っても、得点にはなりません。
※味方が最後に触って越えた場合は、相手のコーナーキックになります。
RULE 02
味方からのパスは、手では取れない
味方がゴレイロへ蹴ったパスを、自陣のペナルティーエリア内で手や腕で扱うと反則です。相手ボールの間接フリーキックで再開されます。キックインから直接受けたときも同じです。足で処理すれば問題ありません。この反則自体でカードが出ることはありません。
※そもそもペナルティーエリアの外では、ゴレイロも他の選手と同じで手は使えません。
※偶然ボールが当たった場合は対象外です。狙って出したパスが対象です。
※間接フリーキック…蹴ったボールが直接ゴールに入っても得点になりません。この場合は相手のゴールクリアランスで再開します。
RULE 03
一度プレーしたあと、自陣では受け直せない
これは RULE 02 の延長にあるルールです。違いは「一度プレーしたかどうか」です。
自分がボールを持ってプレーしたあと(ゴールクリアランスも含みます)、味方から返ってきたパスを自陣で受け直すと反則です。手だけでなく、足で受けても反則です。 相手が一度でも触れば解除されます。こちらもカードは出ません。
※どこから出たパスかは関係ありません。自陣で触ったかどうかで決まります。
逆に言えば、相手陣内では何度でも触れます。制限は自陣だけの話です。
たとえばゴールクリアランスで再開したあと、味方が詰まって返してくる場面です。フィールドの選手はこの状態を把握しきれないので、前のセクションで触れた「キーパーないよ」の一声が効いてきます。
なお、この2つは合わせて「バックパス」と呼ばれています。競技規則にある名前ではありませんが、現場ではこの呼び方が使われます。呼び名は1つですが、中身は2つです。この記事では分けて説明します。
RULE 04
「4秒ルール」は足で持っていても数えられる
自分のハーフ内でボールを4秒より長く持つと反則です。見落としやすいのは、手だけでなく「足で持っていても」対象になること。相手のハーフでは4秒制限はかかりません。バウンドさせても投げ上げても、カウントは止まりません。
※4秒はゴレイロだけのルールではありません。フリーキックやキックインの再開にも4秒があります。詳しくは第1回で解説しています。
ルールの全体像は、シリーズ第1回フットサルのルール完全ガイドで解説しています。
【発展】パワープレーってなに?
ポジション解説の記事で「詳しくはゴレイロ特集で」とお伝えした部分を、ここで回収します。まずは「そういう戦術がある」と知っておくだけで十分です。
パワープレー(PP)とは、ゴレイロが自分のゴールを離れて攻撃に参加し、人数で相手を上回る戦術です。主に負けている終盤、点を取りにいくために使います。ゴレイロも相手陣内まで上がって攻撃に参加できます。多くの場合、フィールドの選手がゴレイロ用のユニフォームを着て、攻撃のたびに入れ替わって入ります。
大きなリスクは、空いた自分のゴールへ遠くから流し込まれることです。点を取るために、失点のリスクを承知で打つ手だと考えてください。
※「パワープレー」は通称で、競技規則にある正式な用語ではありません。
まとめ
この記事のポイント
- 個サルのゴレイロは全員が順番で入るもの。失点は誰もそこまで気にしていない
- 狙うのは失点ゼロではなく「ちょっと知ってるな」と思われること
- 立ち位置はボールとゴール中央を結んだ線の上。ゴールラインより少し前
- 前に出るのは、出ることでシュートコースを減らせるときだけ
- 構えは2つ。通常は両手を軽く広げて腰を落とす、1対1は距離を詰めて股下を消す
うまく止めようとしなくて大丈夫です。正面に入って、体に当てるだけで十分です。
個サルそのものが初めてという方は、個サル初心者ガイドもあわせてどうぞ。