ゴレイロに戻していいのか、迷ったことはありませんか。「フットサルはバックパス禁止」「ハーフラインを越えたら戻していい」。調べると、言われることがばらばらです。
この記事では、戻す側(フィールドの選手)から見たバックパスの決まりをまとめます。結論を先に書くと、バックパスは禁止ではありません。反則になるのは「ゴレイロが手で受ける」と「一度プレーしたあと自陣で受け直す」の2つだけ。最初は全部を覚えるのは難しいので、ゴレイロの声で決めて、迷ったら戻さない。慣れれば、戻してもいい場面は分かってきます。
決まりは JFA のフットサル競技規則 2025-26 の条文で確かめました。迷い方と声かけは、筆者が地域リーグでやっていることです。
読み終えると、次の試合で「戻すか、戻さないか」を何で決めればいいかが分かります。
📋 目次(全9セクション・7分で読めます) ▼
バックパスは禁止ではない=反則になるのは2つ
「バックパス」は、競技規則に無い言葉
ゴレイロに戻すことを、現場では「バックパス」と呼びます。ただ、この言葉は競技規則の中には出てきません。競技規則が反則として書いているのは、ゴレイロがどう触れたか、の2つの場面です。
反則は「手で受ける」と「受け直し」
1つ目は、味方が意図的に蹴ったボールを、ゴレイロが自分のペナルティーエリアの中で手で受けること。2つ目は、ゴレイロが一度プレーしたあと、相手が触る前に味方が戻したボールに、自陣でもう一度触れることです。どちらも、相手の間接フリーキックになります(第12条)。
足で戻すこと自体は、反則ではない
ゴレイロに戻すこと、ゴレイロが足で受けることは、それだけでは反則になりません。
バックパスは禁止ではない。反則は「手で受ける」と「受け直し」の2つ
反則①=味方が蹴ったボールを、ゴレイロが手で受ける
条文
味方競技者によって意図的にゴールキーパーにキックされたボールを自分自身のペナルティーエリア内で、手や腕で触れる(キックインからを含めて)。
(JFA フットサル競技規則 2025-26 第12条 ゴールキーパーの反則=間接フリーキック p.76)
キックインから直接戻したボールも同じです。手で受ければ反則、足で受ければ反則ではありません。
ここは、サッカーと同じ感覚でいい
味方が蹴ったボールをキーパーが手で取るのは、サッカーでも反則だと思うので、筆者は、ここは難しくないと思っています。
反則②=一度プレーしたあと、自陣で受け直す(迷うのはここ)
条文
ピッチのどこにおいてもコントロールして保持したボールをプレーしたのちに、相手競技者がプレーする、または触れることなく、味方競技者が意図的にゴールキーパーに向かってプレーしたボールを自分自身のハーフ内で再び触れる。
(JFA フットサル競技規則 2025-26 第12条 p.76)
ゴレイロが一度ボールをプレーしたら、相手が触るまでは、味方から戻ってきたボールに自陣でもう一度触れられません。手だけでなく、足でも同じです。
条文の「コントロールして保持した」について、実践的ガイドラインは、ボールがゴレイロから跳ね返っているときはコントロールに含めない、と書いています(p.170)。シュートが当たって跳ね返っただけのときは、ここに入りません。
解除はハーフラインではなく、相手が触ったとき
「ハーフラインを越えれば戻していい」という説明を見かけますが、条文にあるのは「相手競技者がプレーする、または触れる」ことだけです。ゴレイロが相手のハーフに出てプレーしても、それで解除にはなりません。ゴレイロが相手のハーフでボールに触れること自体は、何度でもできます(制限は自分のハーフの中だけ)。
❌ NG
ハーフラインを越えたら、もう一度ゴレイロに戻していいと思っている
戻す側が迷う場面
筆者が地域リーグで迷うのは、相手に追われて戻したいとき、そしてゴレイロが一度ボールを触ったあとかどうか分からないときです。
反則になったら=相手の間接フリーキック
カードは出ない
2つの反則は、どちらも相手の間接フリーキックで再開します。懲戒の罰則(カード)はありません(第12条 p.76)。
どこから再開するか
反則が起きた場所からの間接フリーキックです。ただし、自分のペナルティーエリアの中で起きたときは、反則が起きた場所からいちばん近いペナルティーエリアのライン上から蹴ります(第13条 p.95)。間接フリーキックなので、直接ゴールに入っても得点にはならず、自分たち(戻した側)のゴールクリアランスで再開します(第13条 p.92)。
| 反則 | 再開 | 場所 |
|---|---|---|
| 味方が蹴ったボールを、自分のペナルティーエリアの中で手で受けた | 相手の間接フリーキック(カードなし) | いちばん近いペナルティーエリアのライン上 |
| 一度プレーしたあと、相手が触る前に戻ってきたボールに、自陣で再び触れた | 相手の間接フリーキック(カードなし) | 反則の場所(ペナルティーエリアの中なら、1行目と同じ) |
【表1】バックパスの反則と再開
最初はゴレイロの声で決める。慣れれば、戻していい場面は分かってくる
戻す側が全部を覚えるのは難しい
ゴレイロが一度プレーしたかどうかを、走りながら覚えておくのは、正直フィールドの選手には難しいと筆者は考えています。そこで効くのが、ゴレイロの声です。筆者が出ている地域リーグでは、ゴレイロから「キーパーないよ」「戻していいよ」と声がかかります。
迷ったら戻さない
kanata. の実体験
基本迷ったら戻しません。あとはゴレイロが指示してくれます。
筆者は、戻して反則を取られたことはありません。ゴレイロが分かっていて、触らないからです。
慣れれば、分かってくる
kanata. の実体験
慣れれば戻してもいい場面はわかってくるとは思います
最初はゴレイロの声で決める。迷ったら戻さない
個サルでは?
筆者が参加していた個サルは、ファウルを取っていた
kanata. の実体験
私が参加していた個サルはファウルをとってましたね。カテゴリーにもよると思います。エンジョイでは説明で終わることもあると思います
分からないから戻さない、はもったいない
反則は2つだけ
反則になるのは、手で受けることと、受け直すことの2つだけです。それ以外は、戻していい場面です。
ゴレイロも、フィールドプレイヤーになる
kanata. の実体験
フットサルではゴレイロも5人目のフィールドプレイヤーになる重要なポジションなので、わからないからバックパスは一切しないはもったいないですね
ゴレイロの側の決まりは、ゴレイロの記事に
ゴレイロとして受ける側の決まり(手で受けられない場面・受け直し)は、個サルで急に任された人向けの記事に、立ち方・構え方と一緒にまとめています。
→ フットサルのゴレイロ(キーパー)とは
反則の2つ以外は、戻していい。一切戻さない、はもったいない
よくある質問
Q1. フットサルでバックパスは禁止ですか?
禁止ではありません。反則になるのは、ゴレイロが味方のパスを自分のペナルティーエリアの中で手で受けることと、一度プレーしたあと自陣で受け直すことの2つです。→ 「バックパスは禁止ではない」の章
Q2. キックインから直接ゴレイロに戻してもいいですか?
戻すこと自体はできます。ゴレイロが自分のペナルティーエリアの中で手で受けると反則(キックインからを含む・第12条)で、足で受ければ反則ではありません。
Q3. ハーフラインを越えたら、もう一度ゴレイロに戻せますか?
ハーフラインでは解除されません。解除されるのは、相手がボールにプレーする、または触れたときです。→ 「解除はハーフラインではなく、相手が触ったとき」
Q4. バックパスの反則は、どこから再開しますか?
相手の間接フリーキックで、反則が起きた場所から。自分のペナルティーエリアの中なら、いちばん近いペナルティーエリアのライン上からです。→ 表1
Q5. 個サルでもバックパスは取られますか?
筆者が参加していた個サルでは、ファウルを取っていました。カテゴリーにもよると思います。→ 「個サルでは?」の章
まとめ
📌 この記事のポイント
- バックパスは禁止ではない。「バックパス」は競技規則に無い言葉
- 反則は2つ=味方が蹴ったボールを自分のペナルティーエリアの中で手で受ける/一度プレーしたあと、相手が触る前に自陣で受け直す(手でも足でも)
- 解除はハーフラインではなく、相手が触ったとき
- 反則は相手の間接フリーキック(カードなし)。ペナルティーエリアの中なら、いちばん近いライン上から
- 最初はゴレイロの声で決めて、迷ったら戻さない。慣れれば、戻してもいい場面は分かってくる
出典
- JFA「フットサル競技規則 2025-26」(第12条 p.76/第13条 p.92・95/実践的ガイドライン p.170・2026年8月6日取得・2026年10月14日確認)